『葬送のフリーレン』観て感想を書くはずだった

どうも、もずくです。

ゴールデンウィーク期間を利用して、アニメ『葬送のフリーレン』を観ました。

感想をつらつらと書きます。フリーレン以外の作品のネタバレはありません。

 

推し

おじさんキャラが好きなのでザインが癖です。一番顔と声がいい。

ハイターも好き。勇者パーティ内での生臭坊主キャラと、司教としての人柄、そしてフェルンの育ての親としてのふるまいが全部いいなあ、と思ってました。

というのは前提として(?)、キャラクターとして一番興味を持ったのはユーベルでした。

私はファンタジー世界について日本作品海外作品問わず詳しくないほうなので、他作品ではどうなっているのか知りませんが、少なくともフリーレンの世界観では、魔法は研究して、理論を理解したうえで習得するのが一般的らしい。しかし、彼女の魔法は作中でいうところの「感覚派」、自分のイメージできる事象に従って攻撃が通りますし、相手の人格を知れば相手の使っている魔法をコピーできるとかいう。ズルじゃん。

なんかアニメ見てる感じだと、一般的な攻撃魔法に加えて個々人が解析やら改良を頑張った得意魔法(あるいは固有の魔法)があるっぽい?のですが、それを「人格理解」だけで模倣されたらたまったもんじゃなくね?と私が魔法使いだったらなってますけどね。小学校の時にいくら教えてもらってもクロールの息継ぎができなかったあの時のトラウマが蘇ってきました。

逆に、魔法=運動ととらえればユーベルの学び方も理解できるかもしれない。本を読んだり動画を見たり、コーチから言語化された指導を受けて、筋肉の使い方や目線の動かし方を覚えて卓球のスマッシュが打てるようになる、というのが普通の魔法使いの魔法習得だとしたら、選手の試合動画を見て、インタビューで生い立ちとかを知ればスマッシュが打てるようになるのがユーベルってコト……?余計わからなくなった。やめとこう。

てかそんな理屈の話はどうでもよくてアニメ見る前からユーベルの顔好きだったし動いてるの見たら声もかわいいし動けるし意味わからん服着てるし眼鏡君との絡み最高だしいいキャラだ~~。推し。

あとラント、その上着どういう構造なの?原作読めばわかるかな

主題歌

ブログ書くために『勇者』(1期OP)『晴る』(2期OP)と『Anytime anywhere』(ED)のMV見てるんですけど公式MVでさらに情報を追加されると思わなくてびっくりしてる。これは私があんまりアニメタイアップ楽曲文化に触れてこなかったからですが……。特に『晴る』は明確に晴れと雨/壁のこっち側と向こう側、を映像で描いてるんだなあって心動いてます。アニメタイアップソングに限らず、音楽はサブスクだけで聞くんじゃなくてMV見たほうがいいなたまには、と思いました。

3曲どれも素敵ですが一番好きなのは『勇者』です。歌詞もいいが、1番の民族チックなサウンドが好きなので。同じようなノリで好きなバンドはYe Banished Privateersです。たまに聞くと海賊になれます。

勇者ヒンメルの死からxx年

私は忘れっぽいほうです。このブログを書いているのはフリーレンを見た2週間後くらいになりますが、印象的なシーン以外は結構忘れてます。

自分自身のことを振り返ってみても、あんまり過去の思い出がないタイプです。担任の先生の顔とか、部活の思い出とか、あんまり覚えていない。なぜか覚えていること、といったらそれは大体文字情報になります。自分が受けた入学試験の英語長文の概要とか、昔通っていた塾の同級生の名前(字面のみ、顔は全く思い出せない)とか……

『葬送のフリーレン』のテーマの一つに、ヒンメル(故人)との物語をフリーレンが追う、というところがあります。フリーレンがヒンメルとの思い出をフェルンに語って聞かせる、とか、町にある勇者御一行様の像を見て回想する、とか。

このテーマを描いたアニメを通して観て、「フリーレン記憶力よすぎじゃない?」という気持ちになっていた。多少アニメ漫画にする上の特有の誇張はあれど、割と詳細な描写とフリーレンの感想が語られている……ように思う。そう思う、というのは前述のとおり私が全然過去の記憶を感情込みで覚えていないからです。 忘れる機能が私という人間の脳についているおかげで、恥ずかしかったこととか苦しかったことを忘れて楽しく過ごせる、というところは正直あると思うんですよね。私も学生の頃はとっても嫌いな同級生とかいたし、恥ずかしかった思い出(よくある失敗談から、中二病黒歴史まで)はあるにはある。しかし、そのことを思い出す頻度自体少ないし、思い出したとしても、フリーレンの回想ほど詳細に覚えていない(誰が何を言った、とか、彼の好物はこれだった、とか)し、感情が伴わない。じゃあ楽しかったこととか好きな人のこととか覚えているかっていうと、それもあんまり覚えていないんですよね。なんだかなあ。

他者にまつわる記憶、というのは大切にされがちだし、物語の核となることがままある。例えば、この前完結した漫画『宝石の国』だって、欠けた分だけ記憶が失われるという設定は宝石たちの人格、ひいてはストーリーに影響を与えている。記憶の喪失はそれまでの人間関係を不連続にするものとして、宝石の国のみならずいろいろな作品に書かれている……と思う。多分。(記憶喪失ネタが二次創作でたまに書かれるのって、そういうのが”””良い”””からです)

YOASOBIの『勇者』落ちサビでも歌われるように、他の人が忘れてしまっても私だけは忘れない、忘れられたらその人の存在自体がなくなってしまうし、逆に誰かが覚えていさえすれば、という考えが根底にあるからだと思っている。

正直に言うと、ヒンメルやフリーレンが持つこの考え方、すげえ勇者の考え方だなって思っている。自分のやってきたことに何も後悔が無い人間だ。「ヒンメルならそうしたってことだよ」ってやつ。私はまだその考えに至れていなくて、つまり私がもし今死ぬことがあればだれの記憶からも抹消してほしいと、少しだけ思っている。それは私が他人との関わり方や生き方などにすべて自信があるわけではないから、自分が死んだ後に悪評を立てられるんじゃないかという悲観的な予測があるからなんですよね。死んだ後の自己保身。

フリーレンの世界観にもどうやら「死後の世界」を信仰している人々がいるようで、例えばハイターは頑張ってきた人が死後に女神に褒めてもらえないわけがない、といったようなことを口にしていましたね。私は死後の世界を信じておらず、死んだら終わり!って思ってるタイプなので死んだ後の自己保身を考えるのは矛盾しているんですけど、なぜか誰の記憶にも残りたくないという気持ちはある。悪評に限らず、自分が他人の手によって再解釈されることが受け入れられないのかなあ。ここは自分でもよくわからない。

記憶についてあれこれ

よくある言説として「死んだ人について、最初に声、次に顔、思い出といった順で忘れる」みたいなやつあるじゃないですか。心理学とか医学は門外漢なので初出が分からなかった。単に声の方が顔より認識難であるという根拠は一応ありそう。

Barsics, C. (2014) ‘Person Recognition Is Easier from Faces than from Voices’, Psychologica Belgica, 54(3), p. 244-254. Available at: https://doi.org/10.5334/pb.ap.

私も声を認識、たとえば聞き分けするのが苦手なほうで、声優の同定とかグループ歌唱の歌詞割の判別とかぜ~んぜんできない。というか、音を覚えるのも苦手なので歌も下手。絶対音感持ちのはずなんですけど……

私が歌が下手な話はどうでもよくて、ここで言いたいのは「『葬送のフリーレン』という作品を見て感想を書くときに、上記の言説を思い出した」こともまた、記憶の想起、ということです。

先日、前から読みたいと思っていた『君のクイズ』(小川哲)を読みました。クイズプレーヤーが主人公のミステリで、QuizKnockの動画が参考にされているそうです(QuizKnockの田村さんも謝辞に載せられている)。作中で、主人公の三島は「クイズプレーヤーは魔法使いではない」「クイズプレーヤーは記憶力の達人ではない」といったことを脳内で語ります。

じゃあなんでクイズプレーヤーがクイズに正解できるのかというと、三島によればそれは過去の経験に基づくものだから、だそうです。クイズの問題集を読んで、クイズの勉強を彼がしている、ということに加えて、彼は初めて経験したことや初めて見たものについて、その時考えたことを覚えている。作中の具体的なクイズを出すのはアレなので私が粗末な例えを出すなら、アニメの聖地巡礼によって地理歴史を覚えるとか、ですかね。私は『銀の匙』でばんえい競馬というのがあることを知りました。クイズプレイヤーならそこから一般の競馬との違い、とか馬の種類とかいろいろな切り口で調べるんでしょう。

私はクイズプレーヤーではないですが、そういう過去の経験が記憶になって今の思考に結びついていることは多いし、特にブログを書くときには意識的にそういう記憶をつなぎ合わせて書いています。それは単一の経験だけだったらいろいろな人が持ちうるけど、複数の経験や知識を掛け合わせて書いた文章って私しか書けなくね?って思っているからです。

『葬送のフリーレン』を見て、「『死んだ人について、最初に声、次に顔、思い出といった順で忘れる』ってやつあるから、死者の幻影見せてくる魔物って忘れかけてた記憶を無理やり想起させて襲ってくるなんてめっちゃ残酷じゃんね」って思う人は結構いると思うんですけど、それを言及しながら次に『君のクイズ』の話して自分語りしてるのって世界中にもずくだけだと思うんですよね。それってとっても書くのが楽しい(記事を読んでくれる人がいるともっと楽しい)

 

話が発散してきた。

 

私は前項で「死んだら誰の記憶にも残りたくない」って書いたんですけど、私の拙い記事を読んで例えば誰かが『葬送のフリーレン』とか『君のクイズ』を観てくれたんだとしたらそれってすごい嬉しいんですよね。自分の作ったものが誰かの経験を作る手助けをする、みたいな。別にブログに限らず、(私はやってないですけど)自分の歌ってみた動画で新しいアーティストを知るきっかけになるとか、(私はやってないですけど)ファンアートを描いて新しい推しを見つけるとか。

作中でフリーレンが魔法の収集をしていましたが、あれだって研究者が魔導書なり論文なりを書いてまとめることで、後世の生物がそれを読んでよりよく生きられるようになってるわけじゃないですか。自分の成果物は、自分が死んだ後も残っててほしいし、後世でも誰かが何かを記憶するきっかけになってほしいです。

 

 

全然『葬送のフリーレン』の話してないなこの記事。アニメ化されていない部分の原作を読みたいという気持ちと、バトルシーンの描写がよかったからアニメになるまで待ちたいという両方の気持ちがあります。

ファンタジー欲が出てきたので次はアニメ『ダンジョン飯』を観てみたいですね。

 

それでは。

映画『哀れなるものたち』感想

どうも、もずくです。

もともと、友人から薦められて『哀れなるものたち』を鑑賞したので、それの感想文を単体で記事にしようと思っていたのですが、観てから大分時間がたってしまいました。

 

映画、面白かったです

たいていの映画は劇場で見たほうが面白いですが、この映画も例に漏れず劇場で見たほうが楽しいと思います。と思っている間に劇場での公開が終了しつつある~~~~ 楽しいとは違うな、考える隙間を与えてくれる作品という感覚。 個人的には、フェミニズム映画ではない(要素はあるけど、それ以外の内容も多い)ので、そういう宣伝文句で忌避している人は勿体ないな、なんてちょっと思います。 性別が逆で成り立つかと言われたらちょっと微妙なので、それがフェミニズム映画と言われている由縁なのかもしれない。

ただ映画にはR-18とR-18Gが、がっつりしっかり満タンに入っているので万人におすすめできるわけではないです。特に前者の内容で。

マッドサイエンティストに、なりた~い!

主人公のベラは、マッドサイエンティスト外科医ゴッドウィンによって蘇った女性です。 ゴッドはマッドサイエンティストなので、家の中や庭が大変マッドです。予告編を見れば分かりますが、人間以外にもマッドなことをしています。 やっぱり、マッドサイエンティストと言えば超生命体ですよね。なぜかマッドサイエンティストってバイオ系なイメージありません? 生命に触れることは少なからず禁忌に触れるようなことなんでしょうか。もっと機械系のマッドなサイエンティストっていないの?いないか…禁忌じゃないもんな……(?) 機械系のマッドなサイエンティストが出てくる作品があったら教えてください。

マッドサイエンティスト参考文献↓ 

匿名ラジオ/#128「マッドサイエンティストになってみてぇ~~!!」 - YouTube

舞台装置と音楽が作る悪夢

アカデミー美術賞・衣裳デザイン賞を取っているのが大・納得できるくらいの画面の美しさ~~ まず、舞台がヨーロッパの1930年代の世界を元にしたスチームパンク世界で。馬車が走り空には飛空艇が行き交い、上流階級の人々は船旅をする。魔女宅っぽい時代の発展具合!っていうのが分かりやすいかと思います(もうちょっと都会的かな……)。この世界がベラの眼を通して描かれるので、世界の色彩が美しく不気味。 それに加えて、音楽が超映像に合ってるんですよね。今サントラ聞きながら作業してるんですけど、音楽だけ聴いてると突然不協和音が飛んできてぞっとします。 テルミン?っぽい音の不気味さとか、ティンパニの緊迫感マシマシの音なんかをサントラで聞くと、映画館で見て良かったな、と思います。

しっかし曲が全部めちゃくちゃいい。エンドクレジット用に制作された曲を私の葬式で流してくれませんか?("poor things" finale and end credits)

出典不明ですが、脚本か会話だけから音楽を作り、その後音楽を元に撮影したそうです。監督も作曲家もすげ~~~

 

(ここからネタバレ込みの感想です)

世界ののぞき方

この作品はいろいろな演出込みで撮られています。モノクロ→カラー、魚眼レンズへの切り替えなどなど。 映画の序盤はモノクロで、ベラが旅行し始めてからはカラーへと変化していきます。これは、そもそもファンタジー、寓話っぽい世界観ベラの見ている世界がだんだん情報量を持ってくることが表現されているんだと思うんですけど。 YouTubeの本映画の予告編につけられたコメントで「高校球児のインスタグラムの投稿の彩度が高いのは、彼らには世界が鮮やかに見えているから、」というものがあって、なるほどなあと思いました。家に閉じ込められるところから刺激の多い世界に解き放たれたベラ。高校生活の中で湧き上がる様々な経験と感情(経験していないので、私はそれを”エモい”と表現することしかできませんが)に晒される高校球児。これらが世界を鮮やかに見せている、という解釈は納得感があるようなないような。 それはそれとして、ベラの色知覚特性の成長過程を誇張して表現したのがあの演出なのかな?と思っていたりもする。色知覚の発達がどのように進行するのか詳しくないですが、実際、幼児の色の好みは成人のそれと有意に違うという研究もあるようです。 

それでいて、パリになると一気に画面の色が落ち着くのがいいですよねえ、大人になったことで世界をある程度当たり前として受け取れるようになった、みたいな。引っ越してきたばかりの町はあんなに鮮やかに見えるのに、住んでみるとくすんでいくような現象と似ているのかな。

 

科学者

ゴッドの思想が1から100まで全部好きです。遺体を勝手に解剖実験している時点できっちり犯罪者なのですが、それを差し引いても良い、というかこうなりたい、というか。いや実際になりたくはないな。
ベラが脱走した後に新しい被検体を連れてきて、「前の被験者には愛情とか母性を抱いてしまったのが間違いだった」って言ってたのが印象的でした。思考実験として「成人の体に赤ん坊の脳を植え付けて見たらいい感じに成長過程が見られるんじゃね?」という設定が楽しい(研究倫理的に論文にはならない気がする)のに、父親の愛情なんて与えてしまったら研究成果として望ましくないですもんね~~()って言ってた。

生き物についてすべてが解明できればいろいろなことが楽になるだろう(精神のことでも、肉体のことでも)になるのに、すぐに実験ができないところが生物を対象に研究することの難しさだと考えているので、医者や研究者は大変だろうな。

この映画、濡れ場がめちゃくちゃあります。畳みかけ方に既視感があるなと思ったら『シェイプ・オブ・ウォーター』だなこれ、って観た後思いだした。

性欲を駆動力としてダンカンに誘拐(?)されてみたり、リスボンでほかの男と性行為してみたりするベラ、現代日本からしたらなかなかできることじゃないなあ。これは通常性欲よりも先に道徳や社会規範を教え込まれるからですかね。そういう書かれ方をするのが、本当にゴッドの実験を見ているみたいだった。物理のテストで「摩擦は考えないものとする」、と書かれているように「ただし、倫理や道徳を持ち合わせていないものとする」、みたいな。

性欲が発生する原因として、単なる快楽欲と人とのコミュニケーション欲(特に恋人との場合は愛情表現と呼ぶ)に分けることができるのかなと私は漠然と思っているのですが、舞台が進むごとに後者が高くなっていくことに彼女の学習が見えるなと考えていました。この変化は、社会規範を学んできたというところに加えて、読書をしたり哲学を学ぶことによって、他人が持っている別の心に触れる楽しさを知ったことが理由でもあるのかな、なんて拡大解釈をしています。(パリではセックスワークをやっているので、性欲の原因には前者二つに加えて単なる仕事としての義務感が多くを占めているのかもしれないけれど、それはそれ)

石田衣良の『娼年』という小説を私は心の友のひとつにしているのですが、あの作品も性行為で快楽を感じない少年が娼夫になり、多種多様な欲望を持つ人に触れてコミュニケーションの楽しさに気が付いていくのが話の軸となっています。私はフィクションで描かれる性行為前後の人間同士のやわらかくて繊細で大胆な会話が好きなんだよなあ、なんでだろうなあ。

 

最後に

性欲と恋愛の区別は?とか、「人間としてふるまえる」精神が確立されていく過程とは?とか、そういうことを考えるのが好きなので、映画を観て、一周回って世界を悲観ないしは静観している。作中のダンカンのように、「女は本なんて読まず、難しいことは何も考えずに」みたいな、人間にいくつかのラベルを貼ってコミュニケーションもどきをしたほうが幸せなんじゃないの?って思うこともないわけではないです。こういうことを考えるのって高二病の典型的な特徴なんじゃないか?どうも、JKです。(中二病とか高二病もラベリングの一つなのであんまりそう書きたくはない)

ということで、本作で一番共感できるのはハリーでした。悲観していることを大仰に言うのは不格好だけれど、考えること自体は無駄じゃないと思いたい、ということで。

 

思考実験観察ログとしても、不気味なファンタジーを楽しむという意味でも、素敵な映画でした。

映画『カラオケ行こ!』感想

どうも、もずくです。

マクドナルドで『紅』を聞きながらこれを書いています。

まさかの2連続映画記事。(前記事は読まなくていいですが……)

ここから先はネタバレしかないので、「監督が野木亜紀子さん」「ヤクザの綾野剛」「合唱コンクールor合奏コンクールに思い入れがある」などのワードに覚えがあるなら、観に行ってからこの記事を読んでほしいですワ
また、脳から直接取り出した精製していない文章が展開されております。

映画を観る前のあれこれ


この作品のことは上映前から何となく気になっていました。
それはひとえに脚本が野木さんだったからにほかなりません。

好きなもの百裂拳でも書いた通り、野木さんが脚本を書かれている『アンナチュラル』というドラマが好きです。
また、世界観が連続している『MIU404』も好き。ドラマに出てくるキャラクターが全員バックグラウンドを感じられるような描かれ方をされていて、まあありていに言えば「い、生きてる……!」みたいなところがいいですよね。

ですが、映画って最近高いじゃないですか。気になる映画を全部見に行くのは懐的に厳しい。特に、「カラオケ行こ!」は邦画の中でも割とほのぼの寄りなのかな、だったら劇場の音響でわざわざ見なくても、配信されるのを待っていてもいいかな……と思っていたわけです。

そのような精神で友人に「『カラオケ行こ!』気になってるんだよね」と言うじゃないですか。

原作の漫画(代のアマギフ)が送られてきました。

さすが私の友人です。愛。

原作の漫画の絵に見覚えがあると思ったら、『女の園の星』の作者さんでした。これも途中で読むのやめてしまったやつなので、また読み進めたいです。
漫画は、きれいにまとまっていてオーと思いましたが、正直「この内容をわざわざ映画に……?」と思いました。
あまり漫画・小説原作の邦画を見てこなかった、ないしは原作があることを知らず映画だけ観に行くタイプだったので、いまいち原作を下敷きにした作品のまとめ方というものが分からないんですよね。例外は東野圭吾の『プラチナデータ』『マスカレードホテル』あたりでしょうか、読んでから映画観た作品……

原作を読んだ時に「狂児、全然綾野剛の顔じゃなくないか?」とも感じました。予告画像見たらやっぱりちょっと違うし……?あとなんで主題歌がリトグリ……??

もずく「主題歌がリトグリの紅のせいで笑っちゃうんだけど」
友人「エンドロールまでがギャグ」 (当時のやりとり)

しかし、ヤクザの綾野剛に期待せざるを得ませんでした。私はちょろい女オタクであることを自覚しています。

そんなこんなで、映画を観に来ました。

映画、ヤバかったです。画面の切り取り方、キャラ造形、どっちもすごい好き。2回目観に行きたいな……

そしてリトグリ、完全に涙腺を崩壊させに来ている

成田狂児(ヤクザの綾野剛)


ヤクザの綾野剛……!人間狂わせやめてもらっていいですか?
お前はヒモとしてやっていける男だよ、お前は……
部下込みでカラオケ練習するシーンでは完全にヤクザの人殺す目をしておいて、聡実くんといるときはふにゃって笑うの二面性すぎて笑っちゃう。ズルい。
そして、原作の狂児とは違ってそこもまた良いな、となりました。うまく言えないですが原作狂児のほうが血気盛んな気がする……?
原作狂児の方は血と拳が好きそう、綾野狂児は拳より武器を信じてそう(行き過ぎた偏見)。
他のヤクザの皆様も大変キャラが立っていてよかったです、こちらは原作を感じる。
組長の北村一輝イケメンすぎてびっくりしてました。スナックが似合う(そして、絵心がないのも分かる気がします)


合唱部という社会


友人と意見が大・一致してるのが「和田がんばれ」っていう応援のきもち。
聡実くんがどういう経緯で部長に、女の子が副部長になったのかはわからないのですが和田から見たら岡聡実は「歌がめちゃくちゃ上手い尊敬できる部長」なわけですよ。
中学生の時の先輩へのあこがれって、もはや一種の信仰みたいなところがあると思っていて(注: これは実体験です)、そういう意味で和田の作中での一連の行為って全部「わ、わかる~~~~!!」となるんですよね。これは大人になってもそうかもしれませんけど、能力的にめっちゃできて人間的にも尊敬できる人が急にサボっているように見えたらギャップで落ち込んじゃうじゃないですか。なんでこんなに能力があるのに全力出してくれないんだろう、みたいな、人間の一面だけを見て勝手に期待して勝手に落ち込むやつですね。この時の和田君は聡実くんがソプラノ音域出せなくて悩むなんて想像もしえないわけですから……
女子副部長偉すぎる。中3ってもっと子供じゃなかった!?!?私が副部長の立場だったら泣いてるよ。彼女だけ人生2週目でしょ。

聡実、実質デビューしてる


この映画は原作からちょこちょこ改変したり、追加されたシーンがあります。
そのうちの1つが、XJAPAN『紅』の歌詞和訳シーンです。このシーンなじみすぎてて原作にもともとあったかと勘違いしてました。
あれをやる岡聡実、グループバトルの高見文寧か??
高見文寧は日プ女子(サバイバルオーディション番組)の課題で秋元康楽曲を歌うのに「歌詞の中に出てくる【君】という存在を具体的にしたほうがいいです。それは観客なのか、それとも観客に君とのストーリーを見せているのか……」とか言ってくる表現力・歌唱力おばけなのですが、やってること(英歌詞の解釈の具体化)一緒で聡実くんのセンス◎~~
これは合唱あるあるなんですかね?あんまり合唱の経験が無いので分からない。
つまり岡聡実はデビューってことなんですよ。
歌詞の再解釈という点で共通点があるのはKevin's English Roomさんのチャンネルに上がっている動画で。

日英仏3ヶ国語で『水平線/back number』歌ってみた【100万人記念】 - YouTube


この歌ってみた動画は日本語の歌詞の一部を英語詞とフランス語詞に翻訳して歌っているものです。聞いたことない方はぜひ聞いてみてほしいのですが、Cパートのフランス語歌詞で毎回呼吸が止まるような感覚になります。これと関西弁『紅』交互浴したいので作中歌のCD作ってほしい

 

映画を観る会


追加シーン2個目。
特に大きく追加されたのは「映画を観る会」(でしたっけ?パンフとシナリオブック未読なので間違っていても許してください)のシーン。
これらのシーン群、すごい聡実くんのパーソナリティを知るのに嬉しいんですよね。原作にない聡実くんのパーソナリティがそこに、ある。
というか、会長さんとの掛け合いがすごい、映画だあって思いました。このご時世、「上映中はスマホ禁止やで」とか、友人でもなかなか言えなくないですか?
ラストの方のシーンで、「幻だったんちゃう?」とか言うの、映画を観る人だ……となりました(2度目)
セリフが天才すぎるし、それを適度な中3っぽさ?で喋ってるのが良い。あの部室だけ空気がやわらかいんだよな。

 

青春カルボナーラに愛の半熟卵


作品全体のメインは登場人物たち(特に聡実と和田、ときどき狂児)の成長物語だと私は認識しています。
序盤の聡実くんが、ラストではミナミ銀座でヤクザに囲まれながら歌を歌っているんですよこれを成長と言わずしてなんというのか。
リアル中学の青春のきらめきすぎて、「私には無い青春だァ……!」ってちいかわになっちゃった。疲れた大人にはちょっとハイカロリーすぎ。
でもよく考えたら映画を観る会みたいな感じの空気感の団体には入っていたな?人には人の青春があります。
それはそれとして、作品全体を「愛」というベールがふんわり覆っているのが、めっちゃ刺さるんですよね。
映画を観ながら「愛ってなんやろな」とか、ももちゃん先生が「愛が足りなかったかな?」とか。
たぶん、中学生の私があの合唱部にいたら「はっきり愛とやらを説明したうえで指導しろや」って内心思ってたはず。しかし、愛って定義できないんですよね……

 

「これが愛じゃなければなんと呼ぶのか僕は知らなかった」(米津玄師/馬と鹿)

 


って米津玄師御大もおっしゃっていますからね。
あまりにもあの映画は愛と呼べる関係性(名前がついているものを挙げるなら、友愛とか母性愛とか)の種類が多すぎて、しかもそれを観客側にほんのりと伝えてくるような描写が多くて脚本演出演技すべてが最高ってことです。

 


映画を観た後、『ファミレス行こ。(上)』を読んで、それから主人公2人の関係に想いを馳せています。

この記事書き始める前は、狂児と聡実くんのことを掘り下げて書くつもりだったのに呻き声しか出てこない。

愛という言葉で括るのでは足りない。

 

とある映画を鑑賞して考えたこと

どうも、もずくです。

この記事は「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」(以下、ゲ謎)を見てきた感想をつらつらと書くものです。

立場を表明すると、ゲ謎は私にとってnot for meだったな~という気持ちです。

記事を執筆時点では映画の評判が非常に高く、自分が考えていることをうまく言語化しているような感想が見つからなかったので、自分の考えを整理するためにこの記事を書いています。自分の主張に自信が無くなったり、想定より多くの人に読まれるようなら追記修正削除をするかもしれないです。これはインターネット深海に沈める記事。全部個人の感想だし、むしろ「それは違うよ!」って言ってほしいんだよな~特に複数回鑑賞した人は。もずくは1回見た後Twitterと種々の媒体で考察と感想を読み漁った人間なだけ、なので。

先に言っておくけど、ゲ謎を勧めてくれたお友達には感謝している、よ!!(ここ大事です)

この作品の自分にとっての是非はともかくとして、自分が映画に何を求めているのかということを考えるきっかけになりました。

 

また、この記事はゲ謎および「プロメア」の核心的なネタバレを含みます。(他の映画作品も何作か触れますが、そちらはそんなにネタバレじゃないと思う)

どうぞ、よろしくお願いいたします。

では、本題へ。

 

ゲ謎にハマれなかった理由

私がこの作品を苦手だと感じる理由を表すならば、「結局何を楽しめばいいのかよくわからなかった」ということにあるかと思います。

二次創作が盛り上がっている理由の大部分を占める、水木と鬼太郎父のブロマンスを楽しむには彼らの関係性に何らかの萌えを感じることができず……

”因習村”と称されているにしては村のしきたりの恐怖感に共感できず……

前評判が良かったので、自分が鑑賞前に求めているハードルが高かったのかな、とは思っています。

水木と鬼太郎父の関係性については、鑑賞中に「いつのまにこんな仲良くなったの?」とずっと思っていた。てか思ってたら終わったわ映画。水木が自らの思想や考え方を変えるに至るまで鬼太郎父と話していた印象がないんだけど気のせいでしょうか。

私は物語序盤の水木のマインドがとても好きで、それは何かというと金を持っている人をうまく使ってのし上がるのが一番の幸せである、という信条を実行していることなんですけど。彼自身だけが生き残ったことへの罪悪感との二律背反になりながらも、自分の母や同僚が搾取された経験によって形成されたものという描かれ方をされていました。そ、それが鬼太郎父と1日2日過ごしただけで変わるの?というところがついていけなくて、そのままストーリーラインに置いて行かれてしまいました。他作品のバディもの(例: 「ズートピア」)だとそんなことを思わなかったので不思議だ。

鬼太郎父がなんで水木を信用するようになったのかもあまり良く分かりませんでした。鬼太郎(と鬼太郎母)を預けるまで信頼していたっていう事実があまり受け入れられてない。好感度グラフの変化を数値で表してくれ。キャラの右上に常に表示して。私が鈍くて今回どこで関係値の変化があったのか読み取れなかったから。

説明しすぎが野暮というのは分かるし、オタクは説明しなくても読み取るけど、正直ついていけなかったな……というのがこの2人についての鑑賞後の感想でした。

 

”因習村”こと哭倉村および龍賀の一族のシステムも、あまり意図がつかめないままに終わってしまった。

ええと、ここで私は「プロメア」の話を突然するんですけど、「プロメア」って堺雅人がバーニッシュ(と呼ばれるマイノリティの種族)を使って発電して別の世界に行こう!みたいな展開があるじゃないですか。私は龍賀製薬が行っていた「M」の製造シーンを見て、バーニッシュで発電するくだりを思い出しました。

私は「プロメア」という映画が非常に好きで、3回見に行った(応炎上映たのしかった)のですが、それはそれとして、作品中の差別と搾取の描き方って結構粗削り(もっと言うと悪手)だとは思っています。

それを踏まえて、哭倉村と龍賀製薬って何だったんだろうと思っている。龍賀の一族は幽霊族を攫うし殺すし近親相姦はするし地獄として、村の人たちはその事実を知っていたとしてもまあ……殺さなくてもと思ってしまった。最後のシーンで村は破壊全滅の一途をたどるわけですが、村の人々よりMを買っていた日本軍の上層部とか血液銀行とかその他もろもろ取引先の方々がむしろ悪じゃないのか?正体を知らなきゃ良いってこと?マジか

「プロメア」、ご都合主義でバーニッシュの特性が消えるので本当に良くないんですけど、バーニングレスキューの人たちが「降りかかる火の粉は払う」などと言ってバーニッシュの差別を解消していくことを約束するところで終わるじゃないですか。ゲ謎において現代編の記者(山田)が哭倉村で何があったかを取材することと、妖怪族と人間の関わり方の変化に直接的な関係があるとはあんまり思えないんですけど、それはゲゲゲの鬼太郎シリーズを見れば解決するんでしょうか。現実に存在する戦争体験や震災体験などの語り部と重ねられていることは理解しているつもりなのですが、ゲ謎の終わり方だと何にも希望が見えなくて。希望がないならないでいいんですけど、じゃあ水木が子育てする二次創作とかあんまり楽しく見れないなって……

村ぐるみで悪事をしていたのが滅ぼされるのが因習村作品のサビだとしたら、私はそれを楽しむことができなかったのかな~~不条理すぎて

映画に何を求めているのかを考えている

キャラ(or関係値)萌え、ストーリー、音楽映像の爽快感。

これのどれかが突き抜けていれば私は面白かったな~観て良かったな~って感じるんだと思います。さんざん例に挙げた「プロメア」はストーリーの納得感はともかくとして、音楽映像の爽快感5億点だから私にとって面白い映画だった。同じようなことが「グレイテスト・ショーマン」にも言えて、ストーリーライン自体は割と強引だと思うんですけどところどころに挟まる音楽がめちゃくちゃいいんですよねこの作品。今でもサントラたまにに聞いてる。あと『Rewrite the star』のシーンの空中ブランコの映像の色彩や動きが大好き。

「プロメア」、「グレイテスト・ショーマン」に共通する問題提起に「社会的マイノリティの描き方」ってのがあると思うんですけど、個人的に「ズートピア」はこの問題を子供にうまく説明するきっかけとなるような作品だと感じています。ここらへんの受け取り方は、見返したらまた違う感想になるかも。

キャラ萌え(関係値萌え)する映画は数えきれないほどあって「ズートピア」のニックジュディとか「キングスマン」のキャラクター全員(悪役含め)とか「すずめの戸締り」の芹澤朋也とか。

ストーリーが好きな作品って言われるとめちゃくちゃ難しいですけど、「パコと魔法の絵本」が思い出補正込みで好きです。社会問題を扱った最近の作品なら「コーダ あいのうた」とか。

そこを考えてみると、ゲ謎はキャラも刺さらず、ストーリーは消化できず、戦闘シーンもあまり得意なものではなかったのが私にとって厳しかったな……となっています。水木が”癖”ってオタクに言われているのは、感想を読み漁って知ったのですが正直びっくりしました。私は沙代ちゃんとクリームソーダを飲む水木より長田が裏鬼道衆を束ねている二次創作を読みたいです。

水木、私の思想とは合わなくて苦手だった。彼はこの作品中の日本にとって都合のいいヒーローでしかなくて、それを萌えとか癖として受け取ることができないな、って考えてしまった。

鬼太郎父も同様。長く生きているはずなのに、こんな世界でも子供を産み落としたいって思えるのか。一族の生き様、Mが売れる社会、と、鬼太郎や水木一人を天秤にかけてそれでもこの世界を存続させていきたいってあんまりエモとして消化できないんだけど。

てか正直龍賀克典のビジネスだいすき金持ちおじさんキャラの方が主人公2人より信頼がおけたのだけど、死にましたね。「いわゆる成金の嫌な金持ちと描写されている」、という感想を読み、否定はしないんですけどキツくなったな~沙代ちゃんを見捨てて逃げているところが悪辣と言われているけど、ストーリーの展開からしておそらく実子ではないし、自分だけでも生き残って会社を存続させようというあり方はおかしなものではないと思ったんですけど、ダメですか。

ここまで書いていて、作品に横たわるメッセージ(反戦、家父長制、マイノリティとの関わりなどなど)が多すぎて、これを全部水木が受け止めて解決しようとするところが私にとって受け入れられないものになってしまったのかな、とふと思いました。ゲ謎から絶望や希望を享受できるほど自分が元気じゃなかったというだけなのかもしれない。やはりブログは自分の考えを整理できていい文明

 

ゲ謎の好きなところ
  • BGM(特に、水木がトンネルを抜けて水田を歩いていくところのピアノBGM、レイトン教授の怪しい村に行くとこを感じて良かった)
  • 長田(腹黒糸目強キャラは”癖”。石田彰だし)
  • 裏鬼道衆の鉄砲使ってた人(和風世界の鉄砲使いっていいよね)

 

以上です。

世間体を気にして書けてないことが3倍くらいある。

境界線を踏み越える

どうも、もずくです。

 

先日、女王蜂のライブ(全国ホールツアー2023-2024「十二次元+01」)を見に行ってきました。

セットリストや演出はツアーが終わるまで非公開とのことなので、それらについて個別で触れることはしませんが、演出がほんとうに言葉が出ないほどよかったです。

女王蜂のライブには初めて参加したのですが、ジュリ扇を振り乱すお客さんとステージ上の音、最高の演出が一体となってライブ会場全体が儀式のような様相を呈していました。神様一柱くらいは降ろせそうなくらいのエネルギーが、お客さんからステージに集まっていくのを、二階席から、自分もその一部となりながら眺めることができました。

 

「ライヴは、人間を越えないといけないときがある」

と、自身のTwitterやオーディション番組で語っていたのは知っていましたが、本当に言葉通り、というか言葉以上でした。何かが人間の体に憑依して歌っているとしか思えない。一曲一曲ごとに、違う人ならざる者がボーカルの体をとって歌い踊っているようにしか見えないのですが……

そして、一曲一曲が全然違う世界をつなぎ留め続けている楽器隊の方々も本当に素敵でした。この方々も人間じゃないと思う。

 

私はいきものがかりが好きだったんですけど、私にとって彼らの音楽は寄り添ってくれるものだったんですよね。寄り添ってくれるか、自分を重ねられるもの。「ありがとう」とか「歩いていこう」とか「SAKURA」は、感謝する自分や電車に乗っている自分の存在を楽曲側が認知してくれているような気持ちにさせられます。

逆に、米津玄師の音楽は、別世界を楽しむもの。特に「感電」「Lemon」あたりのドラマ主題歌はあのドラマの中の世界にいる米津玄師が歌っている……みたいなイメージです。もずくさんいつもLemonの話してるね

そういう意味で、今回ライブで聴いた女王蜂の音楽、演出は、私よりもっと遠い存在への怒りや願いを放出するものだった……ように感じました。ライブ後に同じ曲をSpotifyで聴いたらそんな風に感じなかったので、ライブ特有の現象かもしれませんが。まあ、アルバムタイトルが『十二次元』なので、さもありなん、という感じなのかも。

この記事に本人のアルバムのイメージ像が書いてあります。

女王蜂アヴちゃんにインタビュー!「10年前から準備していた」ニューアルバム『十二次元』について、ライブ観について話を訊いた|DI:GA ONLINE|ライブ・コンサートチケット先行 DISK GARAGE(ディスクガレージ)

 

 

人が変化していく、憑依されていくことについて考えると、最近ずっと追っているPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS(以下、日プ)のことを思い出してしまいます。

日プの公式説明↓

JO1、INIを誕生させた
日本最大級のサバイバルオーディション番組
「PRODUCE 101 JAPAN」の第三弾
国民プロデューサーが決める
ガールズグループ オーディション
「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」

デビューを目指して集まった101人の練習生たちが
専門的なトレーニングとテストに取り組み
激しい競争の中、困難に挑み、挫折を乗り越えながら共に成長していきます
この中から、100%国民プロデューサーによる投票でデビューするメンバー11名が決定

ようは、サバイバルオーディション番組です。
かつて芸能人だった子も全く芸能関係の仕事をしたことない子もいっしょくたにされてパフォーマンスを行い、最終的に11人がアイドルになるというやつです。

 

最初(=2か月前)はTWICEや乃木坂のカバーダンスから始まりますが、この前は番組オリジナル曲をグループごとに披露するミッションがありました。最初はどう見ても”超かわいい一般人”では……?みたいな女の子たちが、番組オリジナル曲をやっているときは””アイドル””になってるんですよね……やばすぎ……

 

 

女王蜂の楽曲間(てか楽曲内でも)見せる憑依、変化と、""超かわいい一般人""から""アイドル""へ成長していく変化、どっちもため息が出るほど良い。万病に効く。

 

オチが無くなってしまいましたが、書きたいことが書けたので満足です。

それでは。

open.spotify.com

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「好きなもの百烈拳」をやってみる

どうも、もずくです。

好きなものを熱量の大小にかかわらず100個あげてみるやつ(元ネタ↓)をやってみました。

 

 

youtu.be

1. 鴨南蛮そばの上の柚子

2. 果汁グミ弾力プラス ぶどう

3. ラーメンの上の半熟味玉を割って黄身とスープを同時にレンゲに浮かべること

4. 夢追翔さんの朗読

5. ジョー・力一さんの自己プロデュース

6. 『都会のトム&ソーヤ』の柳川博行

7. アーユーレディ/緑黄色社会

8. はやみねかおる世界における頭脳集団という存在

9. 映画『サウンド・オブ・ミュージック』の寝る前の挨拶の曲(So long, farewells)

10. 映画『プロメア』のオープニング

11. 実家に帰った時だけ弾くエレクトーン

12. 近所のシーシャ屋

13. そのシーシャ屋で出してもらうウイスキー

14. ホテルの朝食バイキングの味海苔

15. ホテルの朝食バイキングの温泉卵

16. WANNABE/itzyのPV

17. ランニング中に聴くKPOP

18. マラソン大会で応援してくれる見ず知らずの人

19. 飛行機に乗っている時に見える直方体の団地

20. でっかい池

21. インスタで流れてくるバレエの動画

22. リアル脱出ゲーム

23. リアル脱出ゲーム 歌舞伎町探偵セブン「ようこそ、ゼペット教授の異常犯罪相談室へ」のゼペット教授

24. リアル脱出ゲーム中の中盤の謎

25. タルトじゃないタイプのアップルパイ

26. 家系ラーメンのほうれん草

27. サイフォンコーヒーが抽出されている時の音とビジュアル

28. ビッグサンダーマウンテン

29. ディズニーランドのゲートをくぐる瞬間のBGMが若干大きくなる気がする感覚

30. ディズニーランドで食べるポップコーン(カレー味)

31. 旅行先で現地の物件情報を眺めてする、この町に住む妄想

32. ロンドンの公園にいたリス

33. おしゃれな花屋さんの店先

34. めっちゃレモンの味がするクラフトコーラ

35. 生姜の味が濃いジンジャーエール

36. うすにごりの日本酒

37. カルディの上海焼きそば

38. ご機嫌なデニムのスカート

39. 常田ひこさんの描くとりらしき

40. ベリーと梨系の香水

41.  1日歩いた後ふくらはぎに貼る足リラシート

42. もちもちな猫の、のそのそ歩き

43. 香川県直島

44. 直島の南座の中で近くにいる人がはしゃいでいる瞬間

45. 直島の地中美術館のモネの絵がある空間

46. 風と鳥の鳴き声以外聞こえなくなる昼

47. アヒージョ

48. ピザにかける辛いオイル

49. 東京駅近くの丸善

50. スチームパンク世界の歯車とパイプのついてる謎の建物

51. 高校の登下校中に咲いていた金木犀

52. 電車の車窓から見えるミスタードーナツ

53. ピザポテトのチーズが多い部分

54. オモコロ記事の『菓子盆選手権』

55. 『菓子盆選手権』中のダ・ヴィンチ・恐山さんの審査力

56. オモコロチャンネルの『そういうお前はどうなんだ』シリーズ

57. 小学生の知識だけで解ける図形パズル

58. 本屋の趣味・資格ゾーン

59. 美容院で髪の毛を洗ってもらっている時/乾かしてもらっている時の眠気

60. かつて見に行った森美術館の企画展(「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」と「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」 )

61. 近未来の建物予想図(例: ビャルケ・インゲルス・グループ《オーシャニクス・シティ》)

62. 糸目のキャラ

63. 科学館

64. 甲賀流忍者ぽんぽこさんの旅行動画

65. ノイズキャンセリングイヤホンをつけた瞬間の世界が閉じられる感じ

66. ガパオライスにかけるナンプラー

67. ドラマ『カルテット』

68. ドラマ『アンナチュラル』

69. ドラマ『SPEC』

70. ふかふかの椅子

71. 明るい満月

72. 旅行先で入る当たりの居酒屋

73. 回春/女王蜂・満島ひかり

74. No Reason. /VΔLZ

75. Magic - original mix/Nhato

76. 茄子の天ぷら

77. 丸亀製麺の半熟卵天ぷら

78. 目覚ましなしで午前中に起きられた休日の朝

79. 映画の上映が終わって明るくなる時

80. 映画『すずめの戸締まり』の芹澤 朋也

81. 喫煙キャラ

82. Joker’s hourglass/MAGIC OF LIFE

83. 『ジョーカー・ゲーム』の原作とアニメ版どっちも

84. 『図書館戦争』の「正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくない」という台詞

85. 漫画『違国日記』

86. 人にお土産を選んでいる時

87. 自分の買ってきた土産に「センスいいね」と言われる時

88. ピザ屋のポストインチラシ

89. 新しい服を買う時

90. 推しがライブで自分の好きな歌を歌ってくれる時

91. 一粒ずつ別々に入った高級チョコレート

92. デパートの上でやってる食べ物系催事

93. 油そばと刻み玉ねぎ

94. 無印良品のカレー売り場の前

95. 旭山動物園のマヌルネコ

96. 友人とオタクトークをしている時のお互いの発話速度と語彙

97. 他人の旅行ブログ、特に自分じゃ行かないような高級宿に泊まってる記事

98. ゲーム『Splatoon3』のBGM

99. Quizknockチャンネルで行われる茶番と屁理屈

100. 匿名ラジオ

まんが

どうも、もずくです。

 

配信でもたまに話していますが、最近漫画をたくさん読んでいます。

少し前までは小説の方が好きで、漫画はあまり読んでこなかった方でした。

しかし、最近は趣味にさくことができる時間をあまりまとめて取れなくなってきたためか、はたまた(旧)Twitterにどっぶり漬かるようになってしまったためなのかはわかりませんが、ともかく手軽にネットで読める漫画の連載を楽しむようになったのでした。

 

私の好みですが、現実世界が舞台の作品では「(小説でも漫画でも)なるべく人が死なない」のが好きです。あとなるべく法律を犯してないのが好きです。これは映画ですが、「天気の子」の穂高が作中で拳銃を扱うシーンに映画館でもやっていた記憶があります。

 

それはさておき、最近読んだ漫画と感想をつらつら紹介していきたいと思います。重要事項のネタバレはないけど厳密な配慮はしてないです。タイトルだけ先に挙げておくので、気になった方は直接漫画を読んでください。お盆だし。

 

『【推しの子】』

メダリスト

『ガクサン』

『税金で買った本』

『違国日記』

 

 

1. 【推しの子】

あらすじはみんな知ってると思うので飛ばします。

アニメから入りました。アニメのエンディング(メフィスト/女王蜂)が超好き…

アニメ1期視聴後にジャンプラで連載すべて読みました。

伏線がすごく…すごい。

 

今私がこの文章を書いているときはちょうど『左ききのエレン』を読んでいる最中なのですが、人を引き付ける眼/人並外れた観察眼、みたいな要素が共通しているな~と思っているところです。作中でこれらの能力は訓練で身につけられるような練度を超えているように見えて、隣に立ちたくないな…という気持ちが凡人としては正直湧いてきます。45510を読んだり、アイドル/YOASOBIを聞いていると、作中の旧B小町他メンバーや、黒川あかねにオーディションで負けている女優(後者は描写されていないかもしれない)も同じ気持ちを抱いているんじゃないかと思ったり思わなかったりします。

が、そんなことはこの作品では正直どうでもよくて、私たち読者はリアリティーショーを見ている観客として、あるいは酷い実写化にがっかりするファンとして、外から星野兄弟の人生を消費してやいのやいの言うことが楽しいのだろうなあという感情です。

 

2. メダリスト

フィギュアスケートでメダリストになることを夢見る小学5年生と、アイスダンスの選手を引退したコーチのお話。

配信で話したんですけど絵がま~~~きれい。主人公の結束いのりちゃんだけでなく、氷上にいる選手たちが全員きれいでかわいいです。大会で当たり前に努力をして当たり前に成長してくるの、まじできれい。

本作の大会中で流れる曲は全部架空の曲?なのですが、アニメになったときにどんな曲になるのかすごい楽しみにしてます。

前のブログ記事でもアニメ『ボールルームへようこそ』がおもしろかったという話をしましたが、踊るってとても素敵な自己表現だなと思います。私は踊り(広義には演劇など含む演技など)感情を動きに出す訓練を受けていないので、うらやましいな~みたいな。

推しは鹿本 すずちゃんです。表彰台に立ちたくてフィギュアスケートやってるの良すぎる…

 

3. ガクサン

学習参考書の出版社のお話。『舟を編む』のコメディライクな参考書版と思っていただければわかりやすいはず。『舟を編む』、読み直したいし映画も見直したくなってきました。

現実にある参考書がいっぱい出てくるところが面白いポイントなのですが、実は挙げられている参考書はあんまり使ったことがないのですよね。

私自身が試験があるタイプの勉強が好きなので、本屋さんに行くと受けもしない資格試験や受験用の参考書の棚を眺めるんですよね。この作品を読むと勉強したいなという気持ちになります。小中高校の話だけでなく、大人の資格試験の話も出てくるよ。

 
4. 税金で買った本

市立図書館でアルバイトするヤンキー(?)の話。

これめちゃ良くて何がいいかって『ガクサン』と同じで現実にある本がいっぱい出てくるんですけどはやみねかおるさんの本とか絵本とかが出てくるのがマジbig感謝って感じです。興奮が収まらず早口になってしまった。

私は使ったことがないけれど、作中で出てくる移動図書館の話がとても好きです。

そういえば、知人に「図書館の本は借りれるけどブックオフの古本は触れない」と言っていた子がいるのだけれどあれはどういう意味だったんだろう、というのを本の汚損の話を読みながら思い出しました。

私も学生の頃は図書館によく行っていた本の虫でしたが、最近はめっきり足が遠のいてしまいましたね……たまに行くといろいろな本が選書されてて、利用者のニーズにちょっとビビる。

 

5. 違国日記

この前単行本が完結しました。5回くらい泣いた。

こんなにもセリフがストレートに刺さる漫画はなかなか無くて、絵だけでなくセリフ、主人公の劇中小説や劇中コラムの文章が心の柔らかそうなところを刺してくる感じ。

家族とも、友人とも、学校の先生とも、あるいはリスナーとも、私はことばを完璧に共有することができなくて、それはとても孤独なことだけどどうすることもできないからこうやって配信をしたりブログを書いたり(旧)ツイッターをやったりLINEをしたりするんだなあって思います。